涙のストロガノフ或いはご来訪

涙のストロガノフ或いはご来訪

　　　　　　　　　作詞作曲：さだまさし

妹に彼ができたと
聞かされた日には　一瞬めまいがした
「鉄の女」などと　仇名された
あいつにも人並みの色気が　あったとはねぇ

相手も　世をはかなんだとか
特にボランティアとか　いっそやけになったとか
そういう訳でも　ないらしいが
とにかく　来週我が家へいらっしゃると言う

それはいいが　 料理など縁もない
あいつがいきなり　目覚めたらしく
涙ぐましい　戦いの果て
作った　ビーフストロガノフのよ～なもの

デビュー戦の　相手は僕
すさまじい味　ものすごい形
僕は静かに　店屋物をお勧めしたのだが
目の座ったあいつに
逆に火をつけたようであった

それからおよそ　２キロと５００グラムの
肉はダメにするわ　親父は不機嫌になるわ
僕は太るわ　お袋は笑いこけて
騒ぎの果てに　彼のご来訪

かいがいしく　もてなすあいつが
何とも不憫やら　可笑しいやらで
親父はポチと　プイと散歩に出たまま
行方不明になってしまわれた

何にしても
お食事の時間となり　例のブツが現れた
敵は一瞬ひるんだが
あきらめたか　ビーフストロガノフのよ～なもの
何も僕が　ドキドキする筋じゃないが　血筋の義理
じ～っと見交わす顔と顔
 
味のわからん奴なのか？
それとも愛のなせるワザか？
「おかわり！」と言われて涙ぐむ
妹を見ながら　力が抜けるじゃないの

こいつならまず大丈夫だぁ
嗚呼　涙のビーフストロガノフのようなもの　♪
 

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ポチの居ない我が家の場合、ど、どうすれば・・・＾＾；；
誰か、いい知恵貸してくれ～い！＾＾；；